KYT(危険予知トレーニング)を行なう時に必要なものの一つに、KYTシート(危険予知トレーニングシート)があります。
具体的には、今までの経験の中から、事故の一歩手前の事例である「ヒヤリハット事例」について、写真やイラストのシートにしたものを使います。
KYT(危険予知トレーニング)では、KYTシート(危険予知トレーニングシート)を使って事故を回避する行動を見つけ出すので、 KYT(危険予知トレーニング) の中で最も重要なツールの一つです。
KYTシート(危険予知トレーニングシート)
しかし、KYTシート(危険予知トレーニングシート)を作ることは地味ながら難所になりがちです。このシート作りが一番の苦労どころです。
最初は既存の素材を使わせてもらうのがいいかもしれません。
このKYTシート(危険予知トレーニングシート)の作成にあたっては、ヒヤリハット事例集、特にイラストになっているものを活用すると便利です。
すぐに使えるようなちょうどいいものが見つからなければ、似ているヒヤリハット事例を参考にすると、重要なポイントが押さえられた完成度の高いKYTシート(危険予知トレーニングシート)が作れます。
使用が規約などで許されているなら、内部で使う場合であればそのまま使ってしまってもいいいいのではないでしょうか。
ヒヤリハット事例集(イラスト・無料)で紹介しているもののほか、無料のもの有料のものなど、いろいろなヒヤリハット事例の中からピッタリのものを探しましょう。
ただし、特殊な職場だった場合には、使うのに適したヒヤリハット事例が見つからないこともあります。
そんな時には自分たちで作成せざるを得ません。
イラストに描くことは危険察知能力を鍛えることにつながり、危険予知トレーニング(KYT)の効果を高めてくれます。積極的に取り組みましょう。
KYTシート(危険予知トレーニングシート)の作成に当たっては、メンバーの中に絵心がある者がいれば、描いてもらうといいでしょう。
でも、絵が得意なメンバーがいなくても問題ありません。
KYTシートの良し悪しは、絵の上手下手や見栄えの良し悪しで決まるものではないからです。
良いKYTシート(危険予知トレーニングシート)は、日常の中にある何気ない危険な部分にメンバーの気づきを促すような、メンバーの想像力を働かせるようなものです。
上手く描こうと気負う必要はありません。
危険の要所だけは押さえて、あとはあまり考えずに作ってください。
また、危険予知訓練を行なうメンバーだけでKYTシート(危険予知トレーニングシート)を考えるのではなく、広く募集するのも効果的です。ある程度KYT(危険予知トレーニング)が進んでいる職場であれば、メンバーがKYTシート(危険予知トレーニングシート)を作成することは、それぞれの危険察知能力を高めるよい機会になります。