工場や製造業で使えるKYTシート(危険予知トレーニングシート)はたくさん公開されていて、無料であっても質の高いものが豊富にあります。

工場や製造業のKYTシート(危険予知トレーニングシート)には次のようなものがあります。

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工場・製造業のKYTシート(危険予知トレーニングシート)

製造業では危険予知トレーニング(危険予知訓練)が広く知られていますから、無料で使えるものであっても、イラストや写真の質が高くなっています。

無料の工場・製造業のKYTシート(危険予知トレーニングシート)

一般社団法人 安全衛生マネジメント協会
危険予知訓練(KYT)無料イラストシート集
https://www.aemk.or.jp/kyt/seizou
溶接、資材運搬、旋盤作業、施設改修、清掃等、様々な場面のKYTシート(危険予知トレーニングシート)が公開されています。
適当なものをプリントアウトして使用することができます。

中央労働災害防止協会(中災防・JISHA)
ゼロ災運動標語・KYTイラストシート
Ⅵ (参考)過去の入選作品 (平成21年度の第14回以降、毎年の入選作品が公開されています。)
https://www.jisha.or.jp/zerosai/slogan/index.html

第23回ゼロ災運動標語&KYTイラストシート 入選作品
https://www.jisha.or.jp/zerosai/slogan/result2018.html

第22回ゼロ災運動標語&KYTイラストシート 入選作品
https://www.jisha.or.jp/zerosai/slogan/result2017.html

第21回ゼロ災運動標語&KYTイラストシート 入選作品
https://www.jisha.or.jp/zerosai/slogan/result2016.html

全国ゼロ災運動推進協議会が毎年募集している「ゼロ災運動標語・KYTイラストシート」の入選作品です。
現場でのひとコマを描いたイラストシートですから、プロが描いたもの以上に現場に即したものになっています。

メイテックネクスト
このあと、ど~なる?KYT(危険予知訓練)
https://www.m-next.jp/kyt/
クイズ形式でKYT(危険予知トレーニング)を行えます。
使われているイラストは、中央労働災害防止協会『短時間KYTイラスト・シート集②』に沿ったものなので、質の高いKYT(危険予知トレーニング)をすることができます。

一般社団法人 日本伸銅協会(JCBA)
伸銅業のKYTシート集改訂IV版
http://copper-brass.gr.jp/safety/kyt
伸銅業に関するKYTシートが多数公開されています。
伸銅業特有のものが多くはなっていますが、工具等の取扱・工作作業、試験・検査作業、荷造・梱包作業等、製造業全般で使えるKYTシート(危険予知トレーニングシート)が多く公開されています。

地方公務員災害補償基金
公務災害防止事業の発行図書
https://www.chikousai.go.jp/gyoumu/bousi/bousi-tosyo.php
直接工場や製造業に関するKYTシート(危険予知トレーニングシート)ではありませんが、清掃事業等に関するものに利用できるものが多くなっています。

職場の安全対策が変わる!KYTはじめの一歩 清掃事業編(平成28年2月)
https://www.chikousai.go.jp/gyoumu/bousi/pdf/bousi45.pdf

株式会社喜多村
喜多さんの進化抄録集 : 俺たちKAIZEN<KY活動>
http://www.kitamuraltd.jp/evolution/ky-activity
実際のKYT(危険予知トレーニング)で使われたKYTシート(危険予知トレーニングシート)が公開されています。
「KYT4ラウンド法(KYT4R法)」に従った活動内容も合わせて公開されていますので、活きた教材として参考になります。

有料の工場・製造業のKYTシート(危険予知トレーニングシート)

労働新聞社
危険予知訓練シート > 製造業
https://www.rodo.co.jp/kytsheet/kytsheet_category/製造業/
数多くの例題と解答のついたKYTシートがありますが、残念ながら安全スタッフ電子版会員限定コンテンツです。
会員でないとKYTシートのイラストを見ることはできますが、ダウンロードはできません。
スクリーンショットで何とかしよういうのはダメです。

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工場・製造業のヒヤリハット事例

万一不足した場合には、KYT(危険予知トレーニング)用のものだけでなく、ヒヤリハット事例集を応用して使うこともできます。

イラスト付きのヒヤリハット事例集を参考にして、KYTシート(危険予知トレーニングシート)をつくることもできます。

【製造業・工場】サイト内リンク

工場・製造業のKYT(危険予知トレーニング)に役立つ資料

KYT(危険予知トレーニング) に役立つ動画

PHP研究所
社員研修DVD『災害事例に学ぶ 製造現場の安全対策』

PHP研究所作成の社員研修DVDです。
実際に起こった災害事例を忠実に再現した、リアリティを追求した映像となっています。
高額な教材ですが、冒頭の5分程度が公開されています。

株式会社アスパクリエイト
荷役作業の労働災害 工場・倉庫の搬送編

株式会社アスパクリエイトが販売する有料教材のサンプル映像です。
3分弱しか公開されていませんが、参考になります。

コンサルソーシング株式会社
労働安全衛生基本->健康を保ち危険がない中で安心して働くために

安全衛生の基本についてまとめられています。
音声は読み上げソフトを使っているので、人によっては聞きづらく感じるかもしれません。

危険予知トレーニング(KYT)の例題の考え方

危険予知トレーニング(KYT)と危険ストーリー

危険予知トレーニング(KYT)は事前に設定した危険ストーリーに沿って行います。

危険ストーリーは、

  • 「~なので・・・が起きる」
  • 「○○が~して・・・になる」

というように、ある状態・状況に潜んでいる危険要因とその危険要因が引き起こすおそれのある事故との関係を説明するものです。

危険予知トレーニング(KYT)では、KYTシートに描かれた危険ストーリーをどれだけ発見できるか、その能力を鍛えるものです。
そうすることで、未知の顕在化していない危険を察知し、その危険がどのように事故につながるかを説明できる能力、すなわち危険予知能力を鍛えることができます。

そのため、KYTシートには、発見してもらいたい危険ストーリーの数だけ盛り込む必要があります。

危険予知トレーニング(KYT)の例題

危険予知トレーニング(KYT)の例題を考える際には、どんな危険ストーリーをKYTシートに盛り込むかを考える必要があります。

危険ストーリーをたくさん詰め込めばいいというわけではありません。
詰め込み過ぎは焦点がぼやけてしまい、危険予知トレーニング(KYT)の効果が上がらなくなります。

また、実際の現場に即したものである必要もあります。
現実離れした状況の危険を予知しても、ほとんど意味がありません。

危険ストーリーを整理する

危険予知トレーニング(KYT)の例題を適切なものにするためには、危険ストーリーをあらかじめ整理しておく必要があります。

  • ~なので・・・が起きる」
  • 「○○が~して・・・になる」

危険ストーリーの・・・の箇所には、次のような事故の型が入ります。

  • 墜落・転落
  • 転倒
  • 激突
  • 飛来・落下
  • 崩壊・倒壊
  • 激突
  • 挟まれ・巻き込まれ
  • 切れ・こすれ
  • 高温・低温の物との接触
  • 感電・火災
  • 有害物との接触
  • 交通事故
  • 動作の反動・無理な動作
  • 破裂

これらの事故の型を軸にすると、危険ストーリーを整理して考えることができます。

KYTシートとKYT4ラウンド法

危険予知トレーニング(KYT)では、KYTシートに描かれた危険ストーリーをどれだけ発見できるか、その能力を鍛えるものです。

危険予知トレーニング(KYT)は多くの場合、「KYT4ラウンド法(KYT4R法)」で行われ、KYTシートが使われるのは1R、現状把握です。

KYT4ラウンド法(KYT4R法)

危険予知トレーニング(KYT)は、具体的には「KYT4ラウンド法(KYT4R法)」と呼ばれる方法によって実施するのが一般的です。
4ラウンド(4R)は、1 現状把握、2 本質追究、3 対策樹立及び4 目標設定からなります。

  • 1 現状把握:どんな危険が潜んでいるか
  • 2 本質追究:危険のポイントは何か
  • 3 対策樹立:私たちはどうしたらよいか
  • 4 目標設定:私たちはこうする

1 現状把握

職場や作業現場に潜む危険を指摘する段階です。

まず、職場や作業現場などの日常の風景の写真やイラストをKYTシートにして、参加メンバーに提示します。
その中に、どのような危険が潜んでいるか、参加メンバーに危険要因を指摘させます。

危険要因をできるだけ挙げ、その危険要因と引き起こされる事故とを明らかにします。

この時、参加メンバーも危険ストーリーを意識すると、危険要因の指摘が速やかにかつ適切に行われるでしょう。
また、2以降の段階においても、危険とその原因との関係を見通しやすくなるなどの効果があります。

2 本質追究

危険の原因等を整理し、重要な危険要因を明らかにする段階です。

指摘内容が一通り出揃ったところで、その危険要因の原因等について参加メンバー間で検討させ、危険要因を整理させます。

事故が発生する確率や、発生した場合の損失の大きさ、深刻さ等を考慮して、重要な危険要因を抽出します。

3 対策樹立

2で明らかにあった危険要因への対策を策定する段階です。

重要と判断した危険要因に対して、危険が現実のものにならないようにするためにはどうすればよいかを検討します。

4 目標設定

3の対策について検討を進め安全目標として標準化する段階です。

3でできた対策のうち現実的で実効性のあるものを選び、同様の状況や作業における行動規範を、安全目標として標準化します。

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