著者：たか

ゼロ災運動（ゼロ災害全員参加運動）とヒヤリハット

安全衛生活動の一つとして、ゼロ災運動（ゼロ災害全員参加運動）があります。中央労働災害防止協会（中災防）が1973年に提唱したもので、この普及と充実を図るために策定されているのがゼロ災害全員参加運動推進計画です。

危険予知トレーニング（危険予知訓練、KYT）で、危険な作業の従事者たちが、ヒヤリハットを事前に予測し、指摘しあうことで、事故や災害を未然に防止しようとするものです。安全を重視する職場風土・職場文化を職場から生み出し、育て、定着させていく方法です。

清掃作業・清掃事業場・収集運搬作業に関するヒヤリハット事例集としては、一般社団法人東京都産業廃棄物協会、厚生労働省職場の安全サイト、公益社団法人全国ビルメンテナンス協会、安全衛生情報センター（JAISH）等が無料で公開しています。

ヒヤリハット事例自体が減少していないにもかかわらず、ヒヤリハット事例の報告がだんだんと減ってくることがあります。安全意識を高く維持していくためにも、ヒヤリハット事例の報告を促進させるための仕組みづくりが重要になります。

ヒヤリハット活動を始めてもヒヤリハット事例の報告が現場から出てこない場合があります。その際には、内容周知、報告書の作成・提出の負担軽減（書式簡略化、手段多様化、聴取による報告書作成）、処分や査定に影響しないことの明確化といった対策を取る必要があります。