危険予知トレーニング(KYT)は、建設業・建設現場や工場・製造業といった危険な作業に従事する作業者たちが、事故や災害を未然に防ぐことを目的に、その作業に潜む危険を事前に予想し、指摘しあう活動です。

危険予知トレーニング(KYT)

危険予知トレーニング(KYT)の別名は多く、危険予知訓練、危険予知活動やその頭文字を取ったKYK(危険(Kiken)予知(Yochi)活動(Katsudo))、KY活動などがあります。
危険予知トレーニング(KYT)は1973年に開発されたものですから現代の語感の違いはやむを得ないところでしょう。
特にKY活動などは、最近では別の意味にも取れてしまいます。

危険予知トレーニング(KYT)の意義

危険予知トレーニング(KYT)には、次のような意義があります。

1 危険を危険と気付く感受性を鋭くする
2 危険に対する集中力を高める
3 危険に対する情報を共有し合い、それをミーティングで解決していくことで、メンバーの問題解決能力を向上する
4 危険予知活動実践への意欲を強める
5 安全先取り職場風土づくり

危険予知トレーニング(KYT)の目指すところは、「先取り的」「参加的」な明るい「ゼロ災」職場の風土づくりにあります。
これは、危険(問題)の先取解決できる、マナーの良い職場風土・企業体質を強化することにつながります。

また、危険予知トレーニング(KYT)には、暗い話題になりがちな事故や労働災害について、明るく前向きに、話し合いができるという特徴があります。

話し合いの中で職場の雰囲気も明るくなり、チームワークもよくなり、そして職場風土が変わっていく。職場風土が変化することも、危険予知トレーニング(KYT)の意義だといえます。

危険予知トレーニング(KYT)の進め方としては、問題解決4ラウンド法(4R法)及び指差し呼称と組み合わされた「KYT4ラウンド法」が標準となっています。

このほか危険予知トレーニング(KYT)の進め方には、ツール・ボックス・ミーティング(TBM)、一人KY等といった短時間で行うものや現地KYのように作業開始前等に現場を見ながら行うものもあります。