交通KYT(交通危険予知トレーニング)とストレートKYTのやり方

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ストレートKYTは交通について短時間で実践的な危険予知を行うための手法で、交通KYT基礎4ラウンド法の応用的な手法です。

ストレートKYTは、短時間のうちに数多くのKYTシートを使った危険予知を繰り返すことで、危険感受性を効率的に向上させようとするものです。

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ストレートKYTは現状把握に重点

交通の場合、危険要因を的確に把握できれば、交通KYTのほとんどが完了します。
というのも、交通の危険のほとんどは運転者の努力で解消できるものではなく、対策としては回避しかありません。
回避の方法も、速度を落とす・上げる、止まる、距離を取るくらいしかありませんから、運転者ならわかりきった対応でしかありません。

交通KYTでは危険要因を的確に把握することが最も重要です。

そうだとすると、交通KYT基礎4ラウンド法の第1ラウンド、現状把握に重点を置いて、時間を短縮した方法で行うことに一定の合理性があるといえます。

そこで考えられたのがストレートKYTなのです。

ストレートKYTの特徴

交通の場合、事業所等での作業のようにラインが共同して作業することはなく、基本的には運転者一人ひとりが自己の判断とそれに基づく運転行動をするものです。
交通KYTの一つのゴールは、個々の運転者の問題ある判断と運転行動を変え、予知された危険に対応できるようにすることにあります。

その目的に合致するように、ストレートKYTでは交通KYT基礎4ラウンド法に修正を加えています。

現状把握に重点

ストレートKYTでは、交通KYT基礎4ラウンド法の4ラウンドのうち、第1ラウンド(現状把握)及び第2ラウンド(本質追究)を「現状把握」、第3ラウンド(対策樹立)及び第4ラウンド(目標設定)を「対策」としてそれぞれまとめています。

  • 第1ラウンド(現状把握)及び第2ラウンド(本質追究)→現状把握
  • 第3ラウンド(対策樹立)及び第4ラウンド(目標設定)→対策

危険要因を的確に把握することに重点を置くとともに、要する時間を短縮することができます。

リーダーに大きな役割

ストレートKYTはリーダーのリーダーシップ養成も狙いとしており、リーダーの役割が大きくなっています。

メンバーから出された危険要因と現象について、リーダーが的確な表現にまとめてメンバーに伝えることになっています。
メンバーから判断、運転行動、相手、現象を引き出し、明確化してメンバーに伝えます。

こうすることで、メンバーが上手に表現することばかりに注意が向き、危険要因が指摘できなくなるのを防ぐことができますし、大幅に時間短縮することもできます。

また、メンバーの技術的な負担をかけることがなくなるので、多くの職場でも実践できるようにする効果もあります。

手続きの簡略化

また、次のように手続きも簡略化しています。

  • 口頭で行う
  • ホワイトボード等は使わない

ストレートKYTのやり方

基本となる交通KYT基礎4ラウンド法は、相対的に多くの参加メンバーが本音で話し合い、危険を指摘し合うものです。
また、進行過程をホワイトボード等に書きながら行います。
その結果、ある程度時間がかかってしまうものになってしまいます。

ストレートKYTは、短時間で繰り返し行えるように交通KYT基礎4ラウンド法に修正を加えています。
これにより短時間で交通KYTを繰り返すことができるようになり、訓練の回転を速くすることで交通KYTの定着が進むという利点があります。

SKYTの手順

ストレートKYT次のようにして行います。

0 導入

メンバーが円陣を組み、リーダーが整列・番号、あいさつ、健康確認を行います。

1 現状把握

リーダーはKYTシートに描かれた状況を説明し、メンバーの発言を促します。
KYTシートの中に潜む危険要因とそれが引き起こす現象を指摘します。
メンバーは表現の仕方にとらわれず、気づいた危険要因と現象を指摘するようにします。

メンバーが指摘したものについて、その都度リーダーはメンバーに問いかけ、出された危険を明確化していきます。
メンバーから、(1)運転者の判断、(2)それに基づく運転行動、(3)相手及び(4)現象を引き出し、それをメンバーに伝えます。

メンバーの力だけでは明確化できなかった危険について、リーダーが協力して明確化していくのです。

2 対策

リーダーは1で明確化された危険要因と現象に対する実行可能な対策をメンバーから引き出し、それをもとにチーム行動目標を設定します。
リーダーはチーム行動目標を「○○する時は□□を△△して××しよう」といった短文の形にして、メンバーと確認します。

3 確認

リーダーが指差し呼称項目を設定します。

4 繰り返し

KYTシートに中に潜む他の危険要因と現象について、1~3の手順を繰り返します。
どれだけの危険要因と現象を指摘させるかはリーダーの判断によります。
交通KYTの効果があるのであれば、必ずしもすべてを指摘しつくす必要はありません。